こんにちは、taropouです。今回は、先日将棋倶楽部24で指した対雁木の棋譜を参考に雁木対策を解説していきます。
雁木ってつかみどころが無くて嫌ですよね。僕もこの作戦を知るまでは苦手意識を持っていました。しかし、この作戦を知ってからは対雁木の勝率が8割以上になりました。
早速その作戦を棋譜とともに解説していきます。
棋譜解説
最初の局面!振り飛車かと思ったら△3二金・・・嫌な予感が漂ってきました。ここで▲7八玉とかやってしまうと雁木の場合、反動が大きくなるのでやめておきましょう。
相手は雁木確定です。こうなれば負けるわけにはいきません。茶番はこれくらいにして、雁木対策を解説していきます。
▲7八銀△8五歩▲7七角と進行しました。こちらは左美濃に囲います。左美濃は、8筋が薄く心配ですが、横からの攻めにはめっぽう強いです。
囲いは左美濃、攻めは早繰り銀、物凄く攻撃力の高い組み合わせです。次は、即▲3五歩と仕掛けるのもあり、▲5八金と一手、手を入れるのもあり、この作戦の長所は主導権は常にこっちにあるということです。
仕掛けていきます。こっちの準備は万端です。後は勢いよく、仕掛けるだけになっています。
相手も反撃してきます。やはり、こちらの弱点!8筋を攻めます。
嫌な手です。▲同角は△4五歩▲3三角成△同桂▲3五銀に△5五角(失敗図)となり飛車、香両取りです。
「失敗図」
もし仮に、ここで▲2四歩△同歩▲同飛と出来たらと考えます。すると、先に▲2四歩と突き捨てることが思い付きます。
突き捨てて、相手は△同歩です。ここで、さっき解説した変化に飛び込みます。△同歩に▲8八角△4五歩▲3三角成△同桂▲3五銀に△5五角!両取りですが、突き捨てた効果で▲2四飛と走れます!
両取りですが、▲2四飛と走ります。相手は、飛車に成られると話にならないので、△2三歩▲2六飛を入れて△9九角成とします。
転んでもただでは起きない!▲3四歩として、相手の桂を取り返します。ここで相手に悪手が出ます。(ラッキー)
相手が指した手は、△3四銀?これは悪手です。正着は、△4四銀!こっちとしては、桂を貰えるはずが、もっと良い銀を貰えたのです。ただ、相手も考えてこの手を指しています。▲同銀に△4四馬と引きます。これは、銀と飛車の両取り!
両取り!僕も悪手を指してしまいます。▲3五歩?、△同馬に▲3三銀成?オイっ!二度もチャンスがありました。ここでの正着は▲2三銀成の攻め合い。▲3五歩の時も、▲3三銀成の時も出来ました。
悪手からしばらく。もう一度チャンス!ここでは決めました。ここで▲3四歩!一発です。同馬には▲3九香!田楽刺しです。馬が3三へ利きが無くなると▲3三馬で金を取れます。こうなれば勝ちは揺るがないでしょう。
またしばらく。 割り打ちの銀!ですが、無視です。▲4二銀△同金▲同と△同馬で飛車が成れなそうですが・・・
ここで決め手!飛車を逃げず、▲4四香!相手は△3八銀ですが▲4二香成△同玉▲4四馬で寄りです。
後は寄せ切りました。相手には受けがありません。
まとめ
雁木には、左美濃+早繰り銀で先攻しましょう。この作戦のメリットは、自軍を気にせず攻めることが出来ることです。この作戦には、書籍も出ているためそちらも読んでみてくださいね。最後までお読み頂きありがとうございました。
※今回、盤はピヨ将棋とHTML道場のものを使わせて頂いています。
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